「中村健佐 - ニューイヤーチャペルコンサート」〜 心が満たされるユア・ストーリー
表参道の地下通路を通り抜け、地上に出ると凍てつくような寒さに真冬を感じます。週末は大寒です。無理もありません。
南青山5丁目の交差点を渡り、アイビーホール青学会館に向かいます。館内のグローリーチャペルで「中村健佐 - ニューイヤー チャペルコンサート」が始まります。
プロストリートミュージシャンとしてご活躍の中村氏ですが、今日はチャペルで行われる新年のコンサートとのこと、楽しみにしてました。
ストリートでは、お一人でアルトサックスを演奏されますが、会場のコンサートでは田口真理子さんのピアノも加わり、より一層豊かな音がチャペルに広がります。
ステンドグラスから差込む冬の陽射しと、アルトサックス&ピアノの音が一つになります。
音と光に包み込まれるような雰囲気です。視界に入るパイプオルガンも融合して、とてもアーティスティック。
多くの来場者はストリートでの演奏から中村氏を知り、会場でのコンサートにやってきます。そしてファンになり、再びストリートの姿を見に行きます。
この季節でもストリート活動をされています。寒さ対策などのご苦労も多いようです。演奏の合間の語りからそれが伺えます。
気さくな口調で本音を話されますので笑いもありますが、演奏が始まるとすぐにその音色に心を奪われます。
そしてゆっくりと一人ひとりが自分の物語を心に刻み始めます。
あぁ、またこの音を聞くことができた。そんな満足感で満たされるひと時になりました。
この原稿を書いている今でもその余韻が残っています。とても幸せな気持ちにもなります。
ニューイヤーならではの曲編成はお年玉をいただいた気分。ありがとうございます。
アンコール終了まであっという間でした。
一度、中村氏のストリートでの演奏をご覧になってはいかがでしょうか。メインストリートは有楽町です。ソーシャルメディアにも熱心な方ですから、すぐに活動スケジュールなど見つけることができるでしょう。
真冬のストリートでカイロを手首に付け、サックスの温度が下がらないうちにすぐ次の曲へ...。
会場での暖かいコンサートからは想像しにくい無口なミュージシャンを発見できると思います。
しかし、それらは最高の音色を届けるためのプロフェッショナルとしての配慮に他なりません。
プロ魂が家路を急ぐ人の足をとめます。
都会の雑踏の中、どこからともなく聞こえてくるサックスの音。
きっと誰もが持っている心のストーリーを増幅させてくれることでしょう。
「ありがとうございます。」 演奏を終えた後にはこの言葉がぴったりです。
(写真協力: 中村 隆 様)




